<略称:保守協会>

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技術情報
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泡消火設備

泡消火設備

泡消火設備とは

水による消火方法では適さない油火災等の消火を目的としたもので泡ヘッドから放出された泡による冷却効果と、油膜等を覆うことによる窒息効果により消火する設備です。

道路の用に供される部分、駐車の用に供される部分、自動車の修理・整備に供される部分、飛行機、・回転翼航空機の格納庫、屋上発着場若しくは指定可燃物を貯蔵あるいは取り扱う場所に設置する事が義務付けられています。

泡消火設備は、水源、加圧送水装置(消火ポンプ)、泡消火薬剤貯蔵槽、混合器、自動警報装置(流水検知装置、表示装置、警報装置等)、泡放出口(フォームヘッド)、感知ヘッド(閉鎖型スプリンクラーヘッド)、配管・弁類及び非常電源等から構成されています。

固定式泡消火設備と移動式泡消火設備

泡消火設備作動の流れ

泡消火設備系統図

泡消火設備系統図

設備方式の種類

 

固定式
(自動)
高発泡 局所 放出方式 火災そのものに対して泡放出口から高発泡の泡を放射し、消火する方式です  
全域放出方式 防護区画を閉鎖し、区画全域で均一に泡放出口か高発泡の泡を放射する事により消火する方式です
低発泡 泡ノズルが接続されたホースを延長し火元に向け放射し消火する方式です。
操作は屋内消火栓設備に類似しています。
ホースの接続口は、半径15mの円で覆うことが出来るように配置します。
移動式
(手動)
低発泡


 

 

高発泡と低発泡の違い

 

発泡の種類 特徴
低発泡 発泡倍率20以下。
流動性に優れ、主として可燃性液体の流出火災やタンク火災に用いられます。
高発泡 発泡倍率倍率80以上1000未満。
防護対象の表面を一気に被覆したり、防護対象の空間を埋め尽くして、消火や抑制するために用いられます。
※発泡倍率とは泡水溶液と生成された泡の体積比のことです。


 

 

泡消火薬剤の種類

 

空気泡消火薬剤
(薬剤をノズルから噴出させ、取り込んだ空気を吸収させ泡を機械的に形成させる)
たん白系 たん白泡消火剤 動物性たん白質を加水分解して形成。他の消火薬剤(合成界面活性剤、水成膜泡消火薬剤など)に比べ耐火性に優れ、ガソリン等の液を素早く被覆消火するので、タンク固定消火設備用に使用されます。
フッ化たん白泡消火剤
界面活性剤系 合成界面活性剤泡消火剤 界面活性剤が原料で、長期間保存しても経年変化が少なく、その発泡効果は変わりません
流動性および展開性に優れているので流出油火災、自動車修理、整備工場、駐車場、危険物倉庫等の消火に適しています。
水成膜泡消火剤 フッ素系の界面活性剤を基剤とする泡消火薬剤で、油面上に水成膜を生成します。安定性が高く長時間にわたって再着火を防止します。


 ※泡消火薬剤の一部製品に含有されているPFOS(ピーフォス)と呼ばれる残留性有機汚染物質が規制対象物質に指定されています。

 

設置基準

フォームヘッドを用いる場合、1の放射区域の面積は、道路の用に供される部分は80㎡以上160㎡以下、その他は50㎡以上100㎡以下としなけばなりません。